ベルリンからローカルな環境政策や草の根NGO・市民活動、サステナブルな暮らしなどをレポート。


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さよならベルリン

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(2011年9月、於ベルリンの自宅のベランダ)

ブログが更新できなかった9月が過ぎ、10月も過ぎようとしていますが、このたび生活の場をドイツの首都から日本の首都へと移しましたのでご挨拶です。

4年半近く暮らしたベルリンで、きちんとさよならを言えたのはほんの一握りの人だけで、お世話になった人、もっとお話してみたかった人たちとも、会えずじまいで旅立ってしまいました。何といっても空港行きのタクシーが迎えにくる瞬間まで明け渡す部屋の片付けをしてたくらいですから、ばたばたもいいところ。

ただ、日本暮らしはとりあえず1年の予定ですから、「さよなら」というより「またね!」と出発した感じなのです。「ただいまー」と戻った時に、また会えたらいいですね。

ベルリンで綴っていたこのブログとはここでお別れです。
たくさんのご縁をいただきました。会えなかったはずの人に出会えました。
なんて書くとちょっとしんみりしてしまいますが、新しい生活にもわくわくしています。

この試練に立たされている今の日本で、自分にどれだけのことができるかは未知ですが、ひとつひとつ向き合っていくつもりです。

と、ここで終えるつもりでしたが、このあとたぶんもう一度だけ投稿する予定ですので、どうぞ最後までお付き合いいただければ。

P.S. 日本に来て驚いたのは日暮れの早さ。子供をお迎えに行くともう真っ暗で、公園で遊んだりしていられません。
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by yumikov | 2011-10-25 22:12 | ベルリン生活のこと

ロハスサンデーで紹介した環境フェス

イベント目白押しの6月。あっという間に過ぎました。

先月6月5日の世界環境デーに、丹羽順子さんがナビゲーターをつとめるJ-Waveロハスサンデーという番組で、ベルリンの環境フェスティバルの話や、今ドイツでグリーン電力への切り替え希望者が急増してパンクしている話などをさせていただきました。
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今年の環境フェスティバルは翌日6月6日で、今年もアウトバーンを自転車で疾走してきました。去年よりはるかに多く感じたのですが、この自転車デモの参加者数は15万人だそう。去年の20万人より減ったのは、4連休最終日にあたったこともあったのかもな、と。
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とにかく一緒に参加した友人と、ポツダムのオーガニックビールBraumanufakturのビールで乾杯!このポツダムの森にあるブラウワリーは前にもブログで紹介しました(「ポツダムの地ビールBraumanufaktur〜本編」)が、行く人みな絶賛。4月にも樽開けボックビールを楽しんできました。
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今年の発見はFSC認証材のKugelbahn(ビー玉をころがすおもちゃ)。認証材の木のおもちゃ自体は珍しいわけではないけれど、これはすべてのパーツが正方形で、好きに組み合わせてオリジナルのKugelbahnを作れるという優れもの。これは楽しい&美しい!
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切り株調の積み木。
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写真はスコールの後なのでがらがらですが、このベルリンの街のミニチュア上を鉄道模型を走らせることのできるコーナーも子供たちに大人気でした。
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コンポストトイレもありました。

そして遂にライダーズパンツというのですか?お尻のところにクッションが入っているパツパツの自転車用パンツを買ってしまいました。自転車旅行でそうした恰好の人々を見かける度になんだか大げさだなぁと思っていたのですが、ものにはちゃんとワケがある。長距離となるとサドルに骨があたって痛くなるのですよね。私も仲間入りです。

過去の環境フェスの模様は過去記事もご参照。
アウトバーン経由、ペダルをこいで環境フェスティバルへ
アウトバーンが自転車専用道路に
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by yumikov | 2011-07-04 06:18 | 環境のこと

ベルリンママグループのチャリティイベント

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ベルリンのママグループが震災後に始めたチャリティー料理コースも次の土曜で3回め。同じ子を持つものとして妊産婦さんや乳幼児の助けができればと、現地で助産婦派遣などを行っているジョイセフに寄付を送っています。開催場所は子どもの遊び場の充実したFamilienzentrum。寄付だけでも構いませんのでぜひお立ち寄りください。
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by yumikov | 2011-04-28 18:27 | ベルリン生活のこと

25万人反原発デモのベルリンの様子を写真で

既に日本でも報道されているように土曜のデモには計25万人ほどが参加したという。ベルリンは12万人などと報道されていたが、ここ4年近く見ていて一番の人手だったのは間違いない。
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土曜のデモでは「原子力?おことわり」ポスターが配られ大勢が手にしていた。この太陽は長い伝統を持つ反原発運動のシンボルだが、先日その誕生逸話が南ドイツ新聞で紹介されていた。1975年デンマークはオーフスにて、アンナ・ルンドさんという当時22歳の女子学生がこの笑う太陽のシンボルと文句「ATOMKRAFT? NEJ TAK」を考案したという。以後これまで40ヶ国語に翻訳されている。ドイツ語は「ATOMKRAFT? NEIN DANKE」、日本語は今回の事故後初めて目にしたが以前からあったのだろうか?
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ポツダム広場の地下鉄駅を上がると人、人、人。交差点が人で埋め尽くされていた。
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ソニーセンタービル前。
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1979年ハリスバーグ(スリーマイル島)、1986年チェルノブイリ、2011年フクシマ。
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フィルハーモニー前。
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日本大使館付近。
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Siegessäuleへ向かう道。
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このカードも配布されていた。同じ言葉の入ったTシャツを売る姿も目にしたが買う気にはどうしてもなれなかった。
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反核つながり。
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by yumikov | 2011-03-28 17:24 | 環境のこと

景観パークHerzbergeとリトル・ベトナム

トラムのM8で東に行ったところにちょっとした景観パークHerzbergeがあります。以前MarzahnのGärten der Weltへ行った帰りに通りかかり、いつか息子を連れてきたいと思っていました。羊がのんびりしている原っぱの脇には木立に囲まれた素敵な園庭のある教会系の幼稚園があって、反対側にはこれまた美しい建物の病院の楝が並んで、周りのリヒテンベルク地区の景色とはだいぶ異なります。
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残念ながら中には入れませんでしたが、果樹の植えられた原っぱで存分にボール遊びができました。とても静かなので暖かくなったらのんびりしに来たいと思いました。

帰りにはベトナム・マーケットに立ち寄りました。日曜でもやっているのは知っていましたが、皆ぞろぞろと車で買い付けにきていたのには驚きました。
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大きな倉庫のような建物がいくつも並び、屋根には太陽光発電パネルがずらっと設置されています。中は写真のような感じで通路の両側に店が立ち並んで、日用品から食材までびっくりする値段で売られています。
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レストランも各棟にいくつかあります。ウェイトレスのお姉さんはドイツ語があまりわからず、ジャスミンティーを頼んだらカモミールにレモンスライスを入れて出してくれ、箸を頼んだらハサミを出してくれました・・・。どうやらドイツの法は通用していないようで、禁煙の張り紙の目の前でタバコの煙がもくもく。でもそんなこともあんまり気にならない大らかさが身につきそうな世界でした。お味のほうは、街で食べるベトナム料理よりもオーセンティックな感じがしたのは場の雰囲気からでしょうか?おいしかったです。
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ドイツ暮らしで喋れたら楽しそうだと思う言語のひとつがベトナム語。あとはトルコ語とロシア語。
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by yumikov | 2011-03-11 05:06 | ベルリン生活のこと

ジャンダルメンマルクト広場改造計画に思うデモクラシー

ベルリン屈指の観光地ともなっているジャンダルメンマルクト広場。その改造計画が持ち上がって早1年。行政担当者と周辺にオフィスや店舗を持つ企業、住民が議論を続けてきました。

当初の改造計画というのは、「ベルリンにエレガントで由緒ある商業的なサロンを」というコンセプトで、DDR時代からある敷石やコンクリートのプレートや段差を取り除き、100本以上あるカエデの木をほとんど切り倒して新しい木を植えなおすというものでした。改造計画全体に反対する人もありましたが、多くはこの「木をほとんど切り倒す」というアイディアに反対しました。計画側としてはこれらの木が視界を遮っているというのが理由でしたが、反対する市民は夏に署名活動を開始して、23,000筆を集めました。この署名の3分の1は住民以外のツーリストによるもので、法的基準を満たせなかったため無効となりましたが、政府は今一度みんなの意見を聞こうと住民アンケートの場を用意したのです。

そして先月1月25日にコンツェルトハウスで住民アンケートが行われました。結果、900人近く中596人がカエデを残すことを選択。州政府はその結果を受けて木は残し、敷石などは改修するという方針に変更しました。

すごいな、と思うのは、法的拘束力はないけれどもみんなの意見を聞こうと行政側がアンケートの場を用意し、拘束力がなくてもその結果をきちんと尊重するということ。さらにすごいと思うのが、この投票には誰もが参加できたということ。ジャンダルメンマルクトはツーリストが立ち寄る場であり、ベルリンの歴史の一片であるのだからベルリン市民だけの問題ではない、という理由で、住民だろうがツーリストだろうが、ドイツ人だろうが外国人だろうが、ジャンダルメンマルクトの改造に関心を持つものなら誰でも参加できたということ。すごいな〜。エジプトで今すごい動きがありますが、このジャンダルメンマルクトの件も民主主義についてあらためて考えさせられる明るいニュースでした。

ちなみに私も参加する気満々でしたが、週末に出かけてベルリンに戻った翌日ですっかり行くのを忘れていました。大事な予定はカレンダーに記入しないとダメな年齢になってきました。。。
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by yumikov | 2011-02-11 05:50 | 環境のこと

雨のプレンターヴァルト(の入り口)

焼きたてのクロワッサンが今日一日の始まり。夫は着実に腕を上げていて何層にも重なる生地がさっくさく。今日は私がフォカッチャを焼く予定だったのだけれど。。。
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雨の日に森を散策すると、清々しい空気がさらに浄化されて歩いているこちらにまで生命力がみなぎってくる感じがする。この週末は霧雨続き。あんまり散歩向きの天気でもないのだけれど、「環境意識を構成する行動意図がどう行動につながるのか」だとか、「ESDの学びがおきるための制度的な前提条件」だとか、試験勉強のことで頭の中がいっぱいのわたしには新鮮な空気が必要だった。

Es gibt kein schlechtes Wetter, nur schlechte Kleidung(悪い天気というものはない、服装が間違っているだけだ。)とはよく言ったもので、つくづくドイツ人らしいなぁとくすくす笑えてしまう。でもアウトドアの装備が揃ってくると、いかなる状況でも対応できるようになって、雨だろうが雪だろうが大丈夫。子どもだってレインスーツ+長靴で水たまり遊びが大好きだ。
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ドイツではちょっとの雨で傘をさしている人をあまり見ない。ほとんどの人がなぜかフード付きの上着を着ていて、ぱらっと降ってきてもフードをかぶってやり過ごしてしまう。わたしは外出先でかなりの確率で傘をなくしてしまうということもあって、あっという間にこの習慣に慣れた。

トレプトウパークから船着き場沿いに南下していくとそのままプレンターヴァルトの森へ入る。観覧車を遠目に見ながら進んでいくとビアガーデンがあり、このまま進むと森に入って廃墟と化した遊園地跡を脇目に適度な散歩ができる。あれ?こんなところに橋があったっけ?これまで気づかなかっただけだろうけれど、こんな道の先にある橋を渡るとシュプレー川に浮かぶ小島へ着いた。
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車も来ないしとても静かで、子どもが駆けずりまわるには絶好の場。ひとしきり遊んで、結局今日のところは森に入らず引き返しましたとさ。

ブログの更新が滞っていますがわたしは元気です。今はしっかり大学生しています。
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by yumikov | 2011-02-07 04:55 | ベルリン生活のこと

グローバルネット記事『クリスマスツリーの一生』

月刊誌『グローバルネット』で連載中の「ベルリン発サステナブルライフ考」。1月号ではクリスマスツリーの一生というお話を書きました。クリスマスツリーを例に、木のことや家族と過ごす行事の意味など、皆さんと一緒に考えたいと思います。
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(以下、地球・人間環境フォーラム発行の月刊誌『グローバルネット』1月号より転載)

ベルリン発サステナブルライフ考
クリスマスツリーの一生
翻訳者 ユミコ・アイクマイヤー


 ドイツの新年の風物詩といえば、クリスマスツリーである。とはいっても飾ったツリーではなく、道端にごろんと転がっているツリーだ。ドイツでは生木を切ってツリーとして飾る習慣があり、毎年新しく木を購入する。クリスマスを過ぎてお役ご免になったツリーは、ベルリンでは年明けにベルリン都市清掃公社(BSR)が回収する。地区別に回収日が決められ、フリーペーパーなどで市民に告知される。ドイツではごみの回収は有料で剪定ごみも別にかかるが、ツリーの回収は無料である。クリスマスの雰囲気作りの主役ともいえるツリーが新年早々ごみのように出されているのを見ると、リサイクルされるとはいえ虚しさを覚える。BSR社によると、回収車約830台分のツリーが毎年回収されるという。

 ドイツ人にとってクリスマスは、家族で祝う1年で最も大切な行事である。子供のいる家庭にはツリーは欠かせない。プレゼントがツリーの根元に置かれるからだ。ツリーを置く習慣はいつ頃始まったのだろう。諸説あるようだが、ドイツではおおむね15世紀頃にさかのぼる。当初は貴重なモミを買えるのは裕福な家庭だけで、庶民へツリーが広まったのは19世紀後半のことだ。当時、森を所有していることが多かった教会の反対も、市民の習慣には勝てなかった。こうしてツリー栽培が始まった。


ツリーはどこからやってくる?

 クリスマスツリーは、現在ではドイツで毎年2,500万本が販売される大きな市場である。11月になると街のあちこちにツリーの臨時販売所が立ち並ぶ。数十cmのものから2m超のモミやトウヒ、マツがそろう。値段は15ユーロから、100ユーロを超えるものまである。現在ドイツで人気なのは葉先の丸いノルドマンモミだ。国産のものとしては香りの強いコロラドトウヒなどがある。
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 国内の産地としては、中西部の中級山岳地帯にあるザウアーラント地方やデンマークとの国境にあるシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州が主である。販売されるツリーの約10%は輸入で、その多くはデンマーク産だ。他にはオランダやポーランド、アイルランド、チェコから来る。ヨーロッパ全体では近年ツリー不足で、輸入ツリーの値段は上がっているという。東欧での需要が拡大したことや、過去に採算が合わずに商売をたたんだ生産者の影響が理由にあるようだ。お隣のオーストリアも同じような状況だが、ツリー生産者共同体は国産ツリーのPRを行っている。これが功を奏してか、市民は年々地元の木を選ぶようになってきているという。

 ドイツで売られるツリーの大半は森で育ったものではない。80%以上が高圧線やガスパイプラインの近くなどの特別用地などでプランテーション栽培される。ドイツでは1950年代にツリーの大規模なモノカルチャー栽培が始まった。これらは通常、殺虫剤や除草剤、無機肥料がたっぷりと施されている。均一に育ち、葉が濃い緑色になるようにだ。見た目よく育てるために遺伝子組み換えツリーも市場に登場する予定だという。


安全なツリー選びのポイント

 ドイツ自然保護連盟(NABU)は、認証を受けたツリーを購入するよう消費者に勧めている。お勧めは、bio、Naturland、FSC(森林管理協議会)の三つだ。bioは食品にも使われるEU共通の有機認証で、園芸センターでも目にする。Naturlandは三つの環境団体(ドイツ環境自然保護連盟BUND、グリーンピース、Robin Wood)による森林認証で、環境の視点からはFSCより厳格である。FSCは、持続可能性の視点から社会面・経済面も考慮した森林認証だ。NABUは、認証なしの木を買うのであれば、せめて地元の木、できれば間伐材を購入して欲しいと呼びかけている。Robin Woodでは、環境にやさしいツリー販売所を具体的に紹介している。このリストによれば、ドイツ各地の約40ヵ所で認証ツリーが購入できる。中には自分で切らせてくれる営林所もあり、それもまたいい記念になりそうだ。ベルリンでは、テーゲルやグルーネヴァルトの森にある森林局などでFSCとNaturlandの認証を受けたマツが買える。一方、近所の臨時販売所でも昨冬FSC認証の木を10本仕入れたのだが、まったく売れなかったという。そのため今年は置いていない。オーストリアのように地元ブランドや認証のPRがもっと必要なようだ。


バイオマス燃料と飼料に生まれ変わる

 ところで、BSR社によって回収されたツリーは、2009年からは電力会社Vattenfall社との協働によってリサイクルされている。年間約40万本が木片チップへ粉砕され、市内の二つの発電所へと運ばれる。これがコジェネレーションシステムで燃料として活用され、電気と熱を生み出している。ツリーから生まれる木片チップの量は年間2,700tで、褐炭2,000tの替わりとなり、3,000tの二酸化炭素(CO2)排出抑制効果と算出されている。このようなツリーの燃料としての利用はベルリン以外の自治体でも行われている。
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Vattenfallヨーロッパ・ベルリン支社代表クラウス・ピチュケ氏(左)、ベルリン都市清掃公社の代表ヴェラ・ゲーデ=ブッツラフ氏(右)と同社従業員たち


 また、売れ残ったツリーを動物園に運んで飼料にする取り組みは20年以上前から行われている。ゾウやアルパカ、クマ、ラクダ、シカなどが好んで食べる。葉の部分にある精油が消化を助けるという。

 木片チップも飼料も、有効利用という意味ではいいかもしれない。しかし、ツリーの回収にもエネルギーが使われるわけで、幼木が大量消費されることにも変わりはない。種子がまかれて2mになるまでには、樹種によって8〜12年かかるという。飾る期間は宗派や習慣によって異なるが、せいぜい2ヵ月だ。何年もの歳月をかけてようやく育ってきた木を、その2ヵ月のために一斉に切り倒す。根のついたツリーも一部売られているが、結局長持ちしない。鉢に入れて家の中の暖かい場所に置いた後にまた寒空の庭に植え替えても、もう木は生命力を取り戻すことはできない。

 Robin Woodはツリーを置かないというオルタナティブも提案している。ツリーが広まるずっと以前から、陽の差さない冬場に常緑の植物で部屋を飾って健康を願う習慣はドイツにあった。しかしそれは自然の宿す生命力をおすそ分けしてもらうという意味ではなかったか。折れた枝など身近にあるものを使って、松かさや鮮やかな木の実で飾りつけても素朴な美しさがある。家族の木をどこかに植えて毎年会いに行くなんていうのはどうだろう。ドイツでは新年ではなくクリスマスが1年で最も静粛で、自己や世界を見つめなおすときだ。その機会に子供と一緒にツリーについて根本から見なおしてみるのもいいかもしれない。


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週末をドイツのファミリーと過ごしてベルリンに戻ると、道端に転がっていたツリーがすっかり片づいていました。大晦日の花火の残骸に、犬の糞、すべり止め用の砂、1月あたまのドイツの路上はほんとうに目もあてられないひどい有様です。BSR社さん、ご苦労さまです。
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by yumikov | 2011-01-27 17:10 | 環境のこと

ナラの木と熊

秋らしく背景画像を変えてみた。
いつだかの足元の葉っぱたち。

私のドイツの姓にはヨーロッパナラを意味することばが入っている。ここが日本なら家紋はきっとナラの葉っぱだろう。そんなことからナラの木に愛着を持ちはじめた。下の写真の若芽がヨーロッパナラ。周りに落ちてる葉もそう。カシワの葉に似たやわらかなぎざぎざの葉。
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ところで、このところ日本でツキノワグマが随分と殺されているらしいことが気になっていた。池田香代子さんのブログで「熊にドングリを」の記事を読んで、日本のナラ枯れ被害のことを知った。何年も前からひどい状況にあるにも関わらずまったく知らなかった。

ナラの木が病死して熊のエサとなるドングリが激減する→
エサを求めてクマが人里に降りてくる→
射殺処分される、ということらしい。

詳しい原因は知らないけれどヨーロッパナラはドイツで最もダメージを受けている樹種だそう。でもクマは困らない。ドイツには動物園以外にクマはいないから。ドイツでは確か100年以上も昔に野生のクマをすべて退治してしまったそう。ドイツワールドカップの年にドイツに迷いこんだ熊ブルーノが射殺された話を今泉みね子さんが書いていた。うちの近所の公園にあるクマの像には「憐れなブルーノ」といたずら書きされている。ベルリンに越してきたばかりの頃発見して思わず苦笑したのを思い出した。

秋になってから息子はポケットにどんぐりやら栃の実などを詰めてよく帰宅する。預け先のクリスティーナが丘のある公園に連れてゆき落ち葉や木の実を拾って遊ぶからだ。

私は田舎育ちとはいえ平野の田園地帯だったので山や森のことはまったく知らずに育ってしまった。自然のなかに出かけるときはポケット図鑑を持っていこうと思っているのについ忘れてしまう。「ママー、あの木はなんて名前?」「どうして病気なの?」なんて質問を息子に浴びせられる前に勉強しなきゃ。
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by yumikov | 2010-11-03 00:53 | 環境のこと

ベルリンの森

葉が色づいた今は森を散歩するのに絶好の季節。
トレプトウパークの脇から入るプレンターヴァルトのさびれた趣きも好きだし、グルーネヴァルトの山歩き気分も楽しい。今日はバルニム自然公園を自転車で走ってきた。

こないだは『ベルリンの秋』に登場するカールスホルストの森を散策。駅を降りて歩き出すとすぐに競馬場が見えてきた。競馬と言っても繋駕(きょうが)レースという2輪馬車に乗って競うものだそう。ヨーロッパではこのスタイルが人気だとか。へぇ〜、知らなかった。
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散歩していると秋の風物詩である凧揚げをする大人たちにたくさん出会った。息子はサイズアップした赤い長靴をはいて、でこぼこ道を自分の足でよく歩いた。落ち葉をばらまいて大はしゃぎ。
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ベルリンの約18パーセントが森だという。面積にして2万9,000ヘクタール。第二次世界大戦で少なくとも5,000ヘクタールの森が消失したが、その後アカマツが植えられた。ブランデンブルク州のほうが森林の面積が少ないという事実には驚く。

樹種別に見てみると、一番多いのがアカマツ(Kiefer)で68パーセントを占める。続いてナラ(Eiche)、ヨーロッパブナ(Rotbuche)、白樺(Birke)、ハンノキ(Erle)の順。ベルリンの森は氷河期に形成された地形の影響で、栄養の少なく保水力の弱い砂地が多い。そのためその条件下で成長できるアカマツやブナ、白樺などが多いのだそう。

葉が落ちる前にもう少し森へ出かけよう。
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by yumikov | 2010-11-01 07:07 | 環境のこと

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