ベルリンからローカルな環境政策や草の根NGO・市民活動、サステナブルな暮らしなどをレポート。


by yumikov

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

タグ:サステナビリティ ( 14 ) タグの人気記事

グローバルネット記事「ドイツ流休暇」とエコキャンピング

f0157115_17245015.gif月刊誌『グローバルネット』で連載中の「ベルリン発サステナブルライフ考」。9月号ではドイツ流の休暇の過ごし方&エコキャンピングを紹介しています。

===================================================================
以下、地球・人間環境フォーラム発行の月刊誌『グローバルネット』9月号より転載)

ドイツ語で休暇はウアラウプと言うが、この言葉は不思議な威力を持つ。「担当者はウアラウプ中」と言われてしまえばドイツではもうあきらめるしか仕方がない。代理への引き継ぎもなく、担当者の休暇明けまで(しかも数週間も!)待たされるのはザラである。休暇がそれだけ国民の権利として浸透しているとも受けとれる。世界で最も海外旅行をする国民として首位に立つドイツ人。人気があるのは、マヨルカ島、トルコ、カナリア諸島、クレタ島、エジプト、イタリアなどの地中海沿岸やアルプス。一つの場所にとどまってゆっくり休暇を過ごすのがドイツ人の典型的なスタイル。

ハイキング&湖水浴&サイクリングが人気

 ドイツ人が休暇を過ごすのは海外ばかりではない。オランダ国境にある北海沿岸のフリースラントやバルト海などのビーチ、そして自然豊かなニーダーバイエルン地方でのスパなども人気だ。リゾートは根強い人気だが、1980年代以降、ツーリズムもサステナブルな方向へと向かっている。持続可能な旅行商品の認証マークや、自然公園の「自然を活用することで守る」取り組み、フライト利用での二酸化炭素(CO2)を寄付でオフセットする制度などいろいろあるが、今回紹介するのはエコキャンプ場だ。

 国内旅行の総宿泊数が変わらないなか、農家民宿や休暇用貸し住居、キャンプ、ユースホステル利用が近年見直されている。キャンプ場の利用者数は2009年の統計で9%もアップした。私たち家族も先日シュラウベタール自然公園までサイクリングし、湖畔(写真)でキャンプしたのだが、キャンプ場の設備やサービスは意外にとても充実していた。ドイツではキャンピングカーやトレーラーハウスなどでのオートキャンプが主流と聞いていたのだが、最低限の装備でも快適に過ごすことができた。トイレやシャワーなど清潔な衛生設備(写真)に、電気コンロや大きなシンクのあるキッチン、売店にレストラン。下手なホテルよりよっぽど快適だ。また、感心したのが水道のハイテクデポジットシステムだ。飲料水は水飲み場で汲めるが、シャワーやキッチンなど下水料金が発生するものは有料で、使った分だけ支払う。前金として5ユーロ払い、IDカードを受け取る。カードがないと水は出ない。使用分が利用時に見えるシステムは節水に有効だ。設備がバリアフリーなのはもちろん、おむつ替えスペースやベビーバス付きのファミリールームまである。自然環境にとけ込んだ遊具(写真)があり、レンタサイクルもある。子供もお年寄りも、赤ちゃん連れもハンディキャップを抱える人も、本格的にも気軽にも、車で来ても自転車でも、誰でもキャンプを楽しめるようにという配慮が随所でみられた。
f0157115_174630100.jpg
f0157115_17465845.jpg
f0157115_17472274.jpg
キャンプ場の環境マネジメント

 このキャンプ場ではエコキャンピングマネジメントを導入している。欧州の環境管理・環境監査スキームEMASに準拠してキャンプ部門のために開発されたもので、EUエコラベルの基準も取り入れている。これまでドイツ、オーストリア、イタリア、スイスの計250以上のキャンプ場がECOCAMPING e.V.という団体から認定を受けている。ドイツでは1割近くがエコキャンプ場になっている。日本でも環境配慮型のキャンプ場はあるが、外部監査が入って認定を受けたり、明確な基準を公表したりしているところは見当たらない。

 マネジメント導入に当たっては、過去3年間の資源・水消費およびごみの排出量から、CO2排出量を割り出し、3年分の対策プランを練る。キャンプ場は団体から専門的なアドバイスを受けられる。現地訪問や環境マネジメントに関するワークショップ、経営者および従業員向けの講習などもある。建物の新改築に当たっては、省資源や資源効率に配慮し、その土地に適した植生を用い生物多様性を守る近自然的な場づくりをすることなどがポイントとなる。

 新しくキャンプ場を作る際には立地分析を行い、客層やインフラ、リスクなどを分析把握し、交通網との接続や、競合の有無、環境負荷とそれをいかに相殺できるか、どのようなレクリエーション設備が必要か、どんな自然体験プログラムが提供できるかなどを考える。
テーマ別セミナーで取り上げるテーマは環境から安全性、運営まで多岐に渡る。環境に関するものでは、木材ペレットや太陽熱・地熱・コジェネレーション等による温水供給や暖房、ソーラーパネル設置、建物の断熱・換気技術、省エネ意識喚起、廃棄物の発生抑制と分別徹底のアイデア、節水技術、雨水利用、安全な清掃用洗剤と従業員訓練、舗装しない道づくり、近自然的な遊具、自然体験プログラムなどがある。マネジメントは覆面調査や利用者アンケートによってもチェックされる。

 このようにエコキャンピングマネジメントの導入は、キャンプ場側には、顧客満足の向上、エネルギー・水・廃棄物のコスト削減、運営組織の改善、作業の安全性や健康保護の効率化、広報活動による国内外の市場開拓、新規顧客獲得と常連客の定着というメリットがある。また、キャンパーへ土地の自然や生物多様性、文化を体験的に伝えることでもあり、経営者そしてスタッフの環境意識を高めることでもある。ECOCAMPING e.V.の取り組みは、国連ESD(持続可能な開発のための教育)の10年のドイツオフィシャルプロジェクトにもなっている。自治体への働きかけも功を奏して、各州環境省の助成を受けた企業との協働プロジェクトなども次々と進んでいる。こうしてリューゲン島やバルト海沿岸、オーストリア・スイス国境のボーデン湖周辺、南西の黒い森地方などでエコキャンプ場が増えている。

移動は短く、気は長く

 旅好きのドイツ人。もっと国内旅行にシフトすればどれほどの経済効果になるだろうか。ドイツ人の休暇の過ごし方は素朴で質素だが、休暇の長さを考えれば影響力は計りしれない。それになんといっても交通手段の環境負荷は大きい。車社会ドイツも健在だが、格安航空会社の台頭で、長距離列車が通る場所へも人びとは気軽に飛ぶようになった。もっと移動距離を短くして列車に乗れば、車窓を眺めながらビールでも飲んで、家族や友人と普段できない話ができるかもしれない。整備されたサイクリングロードや自転車持ち込み可能な電車などの恵まれた制度は、どこの国にでもあるわけではない。活用しない手はないのだ。

 さて、私も電車に揺られて、この夏最後のウアラウプに出かけるとしよう。
===================================================================

休暇の過ごし方なんていうのはもちろん人それぞれです。フライトとホテル(食事付き)パッケージツアーに半年も前から申し込んでマヨルカ島のビーチでなんの心配もなしに10日間という人もいれば、バックパック抱えてネパールへひとり旅という人もいるし、家族でユースホステル泊もあれば、トレーラーハウスを牽引して気ままな国内旅行をする老夫婦、女友だちだけでスパでラグジュアリーマッサージも。

休暇になにをするかはともかく、日本と比べて大きく違うのは休暇がかなり市民権を得ているということ。それでもこのあいだ新聞で、休暇の申請を前もってしない人が多くて職場で影響が出て困るというような記事を読みました。法律上、「○○日前までに申請すること」というような社則を作れないようです。

字数の関係上書けなかった部分として、ドイツ人ツーリストの負の影響というのがあります。

たとえば、ドイツ人のこれまでの休暇の典型は「ビーチで横たわる」というものでした。陽の当たる季節の少ないドイツでは、陽のさんさんと射す南国は憧れの地。スペインのマヨルカ島はその代表ですが、そこではなんでもドイツ語で事足りるそう。ドイツ人にとってのハワイと言ってよいでしょう。そこでホテル客が消費する水の量たるや、なんとドイツ人の自国での消費の5倍だそう。気候が違うのでしかたがないかもしれませんが、旅の恥は云々ではないですが自分で払わないでいいなら気が済むまでシャワーを浴びちゃおうという人はどうしてもいるでしょう。

また地中海岸ではこれまで約1万2千の生物種が確認されていますが、その多様性がどんどん失われているそうです。ビーチ開発のためにセイヨウモンクアザラシなどの土地の希少動物が脅かされています。また、33種あった海鳥の9種が姿を消し、500種の植物種が絶滅の危機にさらされているそうです。日本でもこのようなことはありますがそれらは海外からの旅行者のためでしょうか?でも地中海リゾートへ一番多く詰めつめかけているのはドイツ人です。

夏は登山、冬はスキーとドイツ人が詰めかけるアルプスでは、道路や駐車場、別荘などのインフラのために埋め立てられ、自然が切り刻まれた。需要に対応しようと追加で滑走路をつくるために傾斜地が伐採され土壌の侵食を引き起こしています。

旅のスタイルも多様化しているこのご時世、皆さんはどんな旅を選びますか?
[PR]
by yumikov | 2010-09-29 17:18 | 環境のこと

ESDアクションデイズ2010とフェアトレード週間

17日から今日までドイツのあちこちでESDに関するイベントなどが開かれていました。年に一度のアクションデイズです。

今年こそなにか参加しようと思っていたのに、親子で体調の悪さも手伝って逃してしまいました。時期を同じくしていたフェアトレード週間もまたしかり。たまに覗くWeltladen(英訳するとワールドショップなるフェアトレードの商品を扱うお店)でのイベントなどもちょっと楽しみにしていたのだけれど。
f0157115_5171950.jpg
f0157115_5285215.jpg
今年のベルリンのESDアクションデイズでのイベントはお年寄りを対象とした安全な移動(モビリティ)についての講習会に、古紙からリサイクルペーパーを作る子ども向けワークショップ、ミレニアム目標達成をよびかけるため南アフリカの基礎教育にクローズアップした展示、職業訓練学校の生徒や教員を主に対象とした林業についてのセミナー、シュプレー川の子ども向け水質調査、教員やNGOスタッフ向けグローバル教育セミナー、WWFによる高校教員対象研修(大豆を例にグローバリゼーション)、小学校低学年向け人権セミナー、10億本植樹キャンペーンの活動などなど。

来年こそもっと盛り上がる街に足を運んでみたいな。
[PR]
by yumikov | 2010-09-27 05:29

ミレニアム宣言から10年が経過

昨日から明日までの9月20~22日、ニューヨークの国連本部で「国連ミレニアム開発目標首脳会合」(MDGsレビューサミット)というのが行われているそうです。

グローバルな未来を確保するために2000年に国連加盟国189カ国が採択したミレニアム宣言から10年が経ち、目標年の2015年まであと残すところ5年。世界での取り組みはどれくらい進んだのでしょうか?あと5年間でなにをすべきなのでしょう?そうしたことを話し合う会合です。
f0157115_178151.gif
詳しくはMDGs2015キャンペーンのページを参照。twitterを使ったアクションもやっています。


グローバルな未来とはなんでしょうね。人類の未来を確保するために世界中で各国が守るべきものを取り決めたということでしょうか。

ミレニアム開発目標(MDGs)の内容は次のようなものです。

4つの行動領域に、

1.平和、安全と軍縮
2.開発と貧困撲滅
3.共有の環境の保護
4.人権、民主主義と良い統制

8つの目標(ゴール)があり、

1.極度の貧困と飢餓の撲滅
2.普遍的な初等教育の達成
3.ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
4.幼幼児死亡率の削減
5.妊産婦の健康の改善
6.HIV/エイズ、マラリアその他疾病の蔓延防止
7.環境の持続可能性の確保
8.開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

これがさらに60の具体的な目標(ターゲット)へと落としこまれている(2010年現在)。

「7.環境の持続可能性の確保」ではたとえばどんなことをターゲットにしているか見てみましょう。国連開発計画(UNDP)のサイトが参考になります。ターゲットやその進捗をモニタリングするための指標は常に精査されていて、最新のものはUNのウェブサイトで確認できます。


ターゲット7-A
持続可能な開発の原則を各国の政策や戦略に反映させ、環境資源の喪失を阻止し、回復を図る。
ターゲット7-B
生物多様性の損失を2010年までに有意(確実)に減少させ、その後も継続的に減少させ続ける。
ターゲット7-C
2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生設備を継続的に利用できない人々の割合を半減させる。
ターゲット7-D
2020年までに、最低1億人のスラム居住者の生活を大幅に改善する。


Jens Martens(2005年)は、MDGsはアジェンダ21と比べると目標内容が弱いこと、一部指標が不十分であること、持続可能な発展の理解が狭いこと、社会的公正の視点が抜け落ちていること、先進国の責任が数値目標として表れていないことなどを批判しています。


外務省のサイトに進捗状況をまとめた表があったので載せておきます。はみ出しちゃうのでクリックして拡大してみてください。
f0157115_22513487.gif

[PR]
by yumikov | 2010-09-21 17:01 | 大学院のこと

持続可能性戦略に市民の声を反映しよう〜サステナビリティ・ダイアローグ

ESD-Jの地域ブログに投稿した記事ですがわたしのブログにも残しておきます。

ドイツ政府は2002年に作成した持続可能性戦略の内容の精査を定期的に行っていますが、市民の声を集めるために今回導入されたのがサステナビリティ・ダイアローグ(Nachhaltigkeit Dialog)です。
f0157115_322926.jpg
これはウェブサイト上で市民が気軽に自分の声を上げることができるしくみで、出たアイディアに対して市民同士が意見を交わすこともでき、オンライン上で対話できるという仕掛け。このオープンで民主的な市民対話のしくみは市民予算制度でもよく取り入れられています。

サステナビリティ・ダイアローグ(Nachhaltigkeit Dialog)のサイト(ドイツ語)
http://www.dialog-nachhaltigkeit.de/

サステナビリティ・ダイアローグは9月27日スタート。11月14日まで続きます。今回の声は2012年初頭に発行される進捗報告書に反映される予定です。


冬に環境省が企画したMitreden-Uというオンライン市民環境対話がありましたが今度はその拡大版でしょうか?
[PR]
by yumikov | 2010-09-09 03:24 | 環境のこと

ESD世界会議スタート

先ほど洗濯物を干しながらラジオDeutschlandfunk (DLF)を流していたら、ESD世界会議が本日スタートしたと放送していました。そうでした、本日より3日間「2009年ESD世界会議〜国連10年の後半にむけて」がボンで開催されています。

この会議では、国連持続可能な発展のための教育の10年の中間年である今年に、世界各地からESD(Education for Sustainable Development)に携わる人々が集まって情報や経験を交換したり、今後どうやってESDを進めてゆくかを話し合います。

ESD-J 2009年ESD世界会合関連情報

UNESCO World Conference on Education for Sustainable Development - Moving into the Second Half of the UN Decade


本会合は専門家におまかせするとして、パブリックプログラムなどに参加してレポートしたかったのですが、今回はベルリンにてお留守番です。
[PR]
by yumikov | 2009-03-31 23:34 | 環境のこと

ドイツ暮らしのエネルギー@水編

ベルリンでは2009年1月から水道代が値上げとなり、ベルリナー・モルゲンポスト紙によれば一部で批判が出ているようです。なんでも、高層住宅や持ち家では従量課金の単価が下がった反面、基本料金が2倍となったようです。全体的に見ても、ベルリナーの負担は2.9パーセント増となるだろうとのこと。
f0157115_19592486.jpg
日ごろのエネルギーで私が一番ギャップを感じるのが、ズバリ「水」です。ドイツで暮らしていると、私たち日本人が日々の生活でいかにたくさん水を使っているかがわかります。なかには日本人にアパートを貸したがらない大家さんもいますが、それも致し方ないかな・・・と思ってしまうほど、水の使い方が違うと思います。

ベルリン水道公社によれば、ベルリナーは年間一人当たり平均42立方メートルの水を使用しています。一方、東京都水道局によれば、都民1世帯が年間使用する水量は、平均147.6~315.6立方メートル(※差は呼び径の違いによるもの)。※「呼び径」とは水を供給している水道管の直径の大きさのことで、一般家庭では13、20、25mmが多いそう。

東京都総務局によれば、平成17年時点での1世帯あたり人員数(東京都)は2.13人(東京都総務局 暮らしととうけい2008)なので、一人当たりで考えると・・・

都民 平均69~148立方メートル
ベルリナー 平均42立方メートル


どうもやっぱりベルリナーのほうが使う水の量が圧倒的に少ないみたいです。自分はどうかと言われると・・・、お恥ずかしながらベルリナー平均の1.7倍は使ってしまっています(汗)。できるだけ意識して努めているのですが、今回の検針はちょっとショックでした。→・・・っと修正です!検針票を読み間違えました!メーターの数値の差が今年の使用分なのに、数値そのままを読んでました・・・(汗)。正しくは2人で60立方メートルなので、ベルリナー平均を下回っております。パチパチパチ!そうだよなー、節水コマ使ってるし、さすがにそこまで多いはずがなかったのでした。

日本人とドイツ人では、生活習慣での水の使い方と水に対する意識がだいぶ違うと思います。

生活習慣によるものとしては、お風呂、洗濯、食器洗いなどがあると思います。
シャワー中心のドイツでは湯船のないアパートも少なくなく、毎日湯船につかる人はドイツにはあまりいないでしょう。洗濯機は、一般に節水型と言われる横ドラム式がドイツでは一般的です。また、ドイツの家庭のキッチンでは食器は手洗いでなく食器洗浄器を使うのが普通ですが、そのほうが節水になるようです。

意識による違いとしては、まず飲料水。
ドイツの水は硬度が高いため、炭酸を入れて飲みやすくしたミネラルウォーターを飲料水として買う人が多いようです。レストランに入ってもお水は注文するもの。日本のようにタダで出てきません。カフェなんかで頼めば水道水をただでもらえるところもありますが、水は基本的には「お金を払って買うもの」です。

ドイツは賃貸の場合、水道代は水道局にではなく家賃と一緒に大家さんに払うのが一般的です。これは、アパートで温水を作るためにかかる熱エネルギーとの関係によるもののようです。アパートごとに冷水と温水のメーターが別々についていて、それぞれに対して別の課金方法がとられています。この水道代は、年に一度の検針でチェックされて調整されるのですから、自分がどれくらいの水を使っているのかを意識させられる機会は年に一度。それなのにドイツ人のほうが節水なんですから、根づいた意識がだいぶ違うと思わざるを得ません。
f0157115_0194228.jpg
食器を手洗いする場合にも洗い方がかなり違います。「シンクに水をためて食器洗剤を入れて、そこで皿をじゃばじゃばと洗ってすすがずに乾燥・・・」というドイツ式にショックを受けた日本人も多いでしょう。

節水と同じくらい大切なのが、水を「汚さないこと」です。
食器洗いにしても、お風呂にしても、水をたくさん汚せば汚した分、浄水のために使われるエネルギーが増えることにつながります。自分が使っている水がどこから来てどこに流れていくのかイメージしてみると、自然と気をつけるようになります。

バーチャルウォーターという考え方もあります。実際に使っている水ではなく、農作物を育てるために使われる水を考えると、食糧自給率の低い日本はかなりの量の水を海外から輸入していることになります。「湯水のごとく」という表現にあるように水に恵まれた日本ですが、水資源の少ない他国から間接的に水を奪ってしまっていることになるのですね。
世界ではどんどん安全な水が得られないようになっています。その時に「あー、日本は水が豊かでよかった~」ではなく、自分の生活が世界に与える影響までを想像して、暮らし方を見直すことをしていきたいものだと思います。

ベルリンの水については過去の投稿「ベルリンの水について考える」もご参考に。
[PR]
by yumikov | 2009-02-10 20:22 | 環境のこと

H & MとC & Aがオーガニック路線に

f0157115_4314927.gif日本にも昨年上陸したスウェーデン発の衣料品ブランドH & M。
ドイツでは20代の若者を中心に大人気で、どの街にもあります。留学やお仕事などでこちらに来ている日本人女性でも、お世話になってない人はいないのではないでしょうか?

このH & Mには、実は点数は少ないけれどオーガニックコットンのラインもあります。オーガニックコットンのマタニティ服もあるんですよ!お値段の手ごろ感もそのままです。

この2009年には、衣料品生産へのオーガニックコットン使用を3,000から4,500トンにまで引き上げるとアナウンスしています。手ごろな価格のオーガニック製品が増えるのはいいけれど、心配なのはまずはその質。透明性のある確かでわかりやすいオーガニック認証で示して欲しいです。食品と同じで、ビオだエコだと言っても、信憑性を疑ってしまうのもあるし、消費者が混乱するような表示では逆効果です。

そしてもうひとつ心配なのは大量生産。オーガニックコットンの使用を増やすのはいいですが、生産量ではなく全体の供給量における割合を増やしていただきたいものです。結果的にはそういうことになるんだろうと思いたいですが。

日本のH & Mのウェブサイトを見てみたところ、「コットンと環境にフォーカス」というタイトルで詳しく説明が載っていました。同社では、サステナビリティビジョンとサステナビリティポリシーを2008年から導入し、サプライチェーンの監視なども取り入れ、環境面、社会面に配慮した企業経営に力を入れているようです。これからも注目していきたい企業のひとつです。

f0157115_4541192.gifC & A も、(個人的にですが、)これまではどうも安かろう悪かろうというイメージで衣料品を購入したことはないのですが、オーガニックコットン製品の販売を10倍にすることを狙っているそうですよ。
[PR]
by yumikov | 2009-01-16 03:17 | 環境のこと

ヘス・ナトゥア(hessnatur)にサステナビリティ賞

f0157115_7594069.gif人と自然のつながりを大切にした衣料ブランド、ヘス・ナトゥア(Hessnatur)。
オーガニックコットン製品を中心とした、ドイツのオーガニックの衣料ブランドです。随分と前ですが、雑誌『ソトコト』で取り上げられたこともありました。

通販が主流でお店はドイツ全土に数箇所しかありません。一度フランクフルト近郊にある店舗まで足を運んだことがありますが、もっぱらカタログ通販で利用しています。

ヘス・ナトゥアはたまにドイツのあちこちでバーゲンも開きます。ちょうど先日ベルリンであったので行ってきました。カタログ価格より30%オフな上、お得意さまにはさらに嬉しい5ユーロ値引き!この日は最終日で、大きなサイズばかりが残っていて掘り出し物はあまりたくさんありませんでしたが、長く着られそうなコットンのセーターとコートを購入。

肌が丈夫な人はあまり感じないかもしれませんが、私のような人間にはオーガニックコットンの肌触りや着心地は化繊とは大違いです。
素材がよいものはどうしても高価なため一気には無理ですが、じかに肌につけるものから徐々にオーガニック素材に切り替えていきたいと思っています。

ところで、このヘス・ナトゥア、先日5日にドイツのサステナビリティ賞を受賞。

ドイツのサステナビリティ賞

オーガニックの素材から作られる製品はもとより、企業の社会的責任と環境配慮を企業経営の成功へと結びつけたところが評価されたとのこと。ヘス・ナトゥアのプレスリリースはこちら

このような企業の取り組みとそれを評価するしくみが増えるといいですね!
ドイツ語圏内にお住まいの皆さんは、こちらでオンラインでお買い物もできるのでどうぞ。
[PR]
by yumikov | 2008-12-15 07:46 | 環境のこと

複合的なサステナビリティの問題に挑む

週末3日間、集中講義でまたロストックまで行ってきました。

ロストックの中央駅に降り立つと、もう空気の違いを感じます。そして空の広いこと、広いこと。
旧市街のみならず新しい中心部も、そびえたつ門を残した中世の街の外壁に囲まれており、その外壁の周りにはバラの庭園や並木道、お堀があります。
f0157115_4442992.jpg
1キロほどのメインストリートを歩けば、パンを買うのも図書館に行くのもお金を振り込むのもお茶を飲むのもすべて済んでしまう。大学のメインキャンパスはこの中心部のまさに中心に位置します。長く住むならこんな街だとつくづく思います。

大学のキャンパスを初めて訪れて1年が経とうとしているんだなぁ。そしてロストックの街は、フライブルク、ベルリンに次いで、私にとってドイツでの第3の故郷のような感覚になってきました。

さて、大学院のお話。
今回はこの「環境と教育」課程で"通算2回"の出席が義務付けられたセミナーの第1弾。当然いつもの講義ではなく、参加度の高いものでした。

今回のモジュールのテーマは、”Komplexe Nachhaltigkeitsprobleme (複合的なサステナビリティの問題)”です。あるテーマを持続可能性の観点で、様々な立場から捉える練習です。

土曜に講師の方々から様々なお題を提示された私たちは、各自の関心に合わせてお題を選んで4人までのグループを作り、12月中旬までにまとめあげます。

お題はすべて「海岸」に関係したもので、バルト海沿岸の樹木の特色、バイオ燃料としての海草利用、海岸とそこに流れ出る川の水質調査、これまでドイツでは活用されてきていない貝の利用、海岸の生態系研究と環境教育への影響、文化的景観と海岸沿岸の開発、ロストック大学キャンパスの開発とそれに伴う街の生態系への影響、などなど興味深いものばかり。

私がどんなお題を選んだかはまた次回。
f0157115_4463120.jpg
こちらは1年前のロストック近郊の魚の美味しい町バード・ドーベラン(Bad Doberan)。街の中を機関車が走ります。
[PR]
by yumikov | 2008-10-23 20:30 | 大学院のこと

エコロジカル・フットプリント日本で導入!?

購読しているドイツの有機食品に関するメルマガに、
「エコロジカル・フットプリントが日本で導入される」
という記事が出ました。え?と思い調べてみたところ、経済産業省がカーボンフットプリント制度の実用化・普及推進を検討していることがわかりました。
日経で6月に取り上げられて話題になっていたようですね。

カーボンフットプリントは、簡単に言えばエコロジカル・フットプリント(過去の投稿「ベルリナーのエコロジカルフットプリント」参照)のCO2排出量に絞ったバージョン。経産省の資料には以下の説明があります。

カーボンフットプリント(炭素の足跡)
・商品のライフサイクル全般(資源採掘から廃棄まで)で排出された温室効果ガスをCO2量で表したもの。
・商品に表示(見える化)することで、事業者の温暖化対策を消費者にアピールすると共に、消費者自身のCO2排出量の自覚を促す。
・サプライチェーンを通じた企業のCO2排出量削減を促進。
・CO2排出量の正確な測定は、カーボンオフセット(炭素の相殺)の普及にも資する。


経産省の研究会で今年度いっぱい表示方法や算出方法を検討し、恒例12月のエコプロダクツ2008で試作品を出して消費者の反応をみた後に、平成21年度以降に試行品の拡大、流通となるようです。

対象となるのは食品の容器包装や洗剤容器など。
具体的にはたとえばサッポロビールが黒ラベルへの表示をアナウンスしているそうです。

なお、国際標準化機構(ISO)がカーボン・フットプリントの国際規格化を検討しているそうですが、実際には導入にはまだ2~3年かかりそうです。

消費者に環境負荷が目に見えるのはよいけれど、カロリーのように数値化することが大切なのかは問うべきです。個人的には、大切なのは商品を手にして数値を知ることではなく、数値表示されていない製品についても個人が日ごろから意識して消費行動を取ることだと考えます。

「CO2排出量の正確な測定は、カーボンオフセット(炭素の相殺)の普及にも資する。」とあるけれど、これをカーボンオフセットにも応用しようと正確な測定に時間を費やすことよりも、大まかな排出量を把握することで企業が排出減に尽力するような対策を導入することのほうが効果的だと思います。
あと、日本では環境問題といえば今や「温暖化」、温暖化といえば「CO2」と、どうも偏っている気がします。
[PR]
by yumikov | 2008-10-12 00:46 | 環境のこと

最新の記事

今後はウェブサイトでお会いし..
at 2011-12-18 22:01
東京FMでドイツのエネルギー..
at 2011-11-09 10:31
グローバルネット記事『“市民..
at 2011-11-04 15:10
さよならベルリン
at 2011-10-25 22:12
グローバルネット記事『都会の..
at 2011-08-24 17:04

以前の記事

2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
more...

タグ

(68)
(63)
(49)
(31)
(29)
(28)
(27)
(24)
(22)
(21)
(20)
(17)
(15)
(14)
(12)
(12)
(9)
(7)
(5)
(3)

検索

リンク&お知らせ

プロフィールはこちら

月刊環境情報紙グローバルネットにて”ベルリン発サステナブルライフ考”連載中。(2010年5月号〜)

NPO法人「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議(ESD-J)のドイツ地域レポーターをやっています。

ご意見・感想、叱咤激励もお気軽に。
email: yumikov (at) excite.co.jp

写真・記事等、転載ご希望の際はご一報ください。copyright©2007 yumikov all rights reserved.

●リンク●
フリードリヒスハイン周辺map

auf deutsch

「東北関東大震災」支援クリック募金

Stop

一日1クリックで 砂漠緑化に協力しよう

hejdagmo.se

フィフティ・フィフティ

ライフログ

ドイツ環境教育教本―環境を守るための宝箱

グローバルな正義を求めて

未来は緑―ドイツ緑の党新綱領

市民・地域が進める地球温暖化防止

最新のトラックバック

キャンプ場調査報告
from キャンプ場
ポツダムの地ビールBra..
from 自転車旅行@cyclingl..
Itinerary (I..
from Life is beauti..

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧