ベルリンからローカルな環境政策や草の根NGO・市民活動、サステナブルな暮らしなどをレポート。


by yumikov

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Winterdienst ベルリンの除雪作業

今日もベルリンは雪です。昨日は朝から晩まで降りつづき、ちょっと吹雪いていたくらい。
積雪はどれくらいになるだろう・・・。ついつい家にこもりがちになります。

ところで、ドイツで雪が降った場合の道路の除雪は法で定められています。Winterdienstといって、直訳すると「冬の公務」。おもしろい表現だなーと思います。大きな道路は行政が、狭い歩道などはその歩道に面している住居の住民が雪かきをすることになっています。通行人がすべって転んだ場合は、その歩道の前の住人が除雪義務を怠ったとして処罰されるそうで、何時から何時までにどのように除雪をするかも定められているというからスゴイ!責任の所在をはっきりさせるドイツ人。

ベルリン市の公共交通では、交通清掃法(Straßenreinigungsgesetz)第3条でWinterdienstが定められており、ベルリン都市清掃公社(BSR)が除雪作業を請け負っています。雪が降った夜には大きな除雪車が走り、雪を除くとともに滑り止め剤を撒いていきます。
googleでWinterdienstを画像検索するとドイツの実際の除雪作業の様子写真が見られて面白いですよ。

この行政の除雪作業で朝には雪がきれいになっているので感心もするのですが、自転車乗りには不満の声もあります。自転車道の除雪がきちんとなされていないからです。車道と歩道は処理されていても自転車道はそのまま・・・ということが多いのですが、これにはひとつ滑り止め剤に理由がありそうです。

交通清掃法第3条第9項には、「自転車道の雪は、除雪車が通行可能な場所は除雪を行い、凍結している場合には作業を行わない。自転車道には鋭利な滑り止め剤を使用しない」と明記されています。まぁ、滑り止めの砂利でパンクしたらそれはそれで危ないですからね。また、ベルリンの特に旧東側の自転車道はきちんと整備されていないことが多いですから、除雪車が走れないのかもしれませんね。
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それから、これまで砂利や塩、砂利と塩を混ぜたものが雪を溶かすための滑り止め剤として使われてきましたが、塩を使うことには環境保護の視点からは問題もあり、多くの州では既に禁止されています。塩が土壌に染み入って土壌の性質に影響を与えるのは簡単に想像できます。ベルリン市では、状況に応じて、砂利に代わって塩水に塩化カルシウムと塩化マグネシウムを混ぜた融解した塩(Feuchtsalz)を撒くこともあるようです。

BUNDベルリン支部では、特に市民の撒き塩(Streusalz)の使用を問題視しています。ベルリン市では自然保護法第29条で、撒き塩やその他の溶解性の滑り止め剤の使用を禁止しているのにもかかわらず、住居前の歩道にいまだに塩を撒く家主が多いそうです。BUNDの12月のプレスリリースでは、BaushausやOBIなど大手のホームセンターチェーンが撒き塩を販売していることを批判しています。

BUNDベルリン支部のプレスリリース
交通路に多い植生、街路樹として使われる菩提樹やカエデ、マロニエ、トウヒなどは特に塩に弱い樹種のようで、夏に葉が茶色く変色しているのはこの塩害とのこと。そうだったんですねー。河川にも流出して生態系に影響を与える、とあります。

BUNDベルリン支部の市民周知用リーフレット
BUNDでは、市民に撒き塩禁止を周知しスコップでの除雪作業+滑り止め剤としておがくずの使用を提案するとともに、ホームセンターには撒き塩の代わりに環境ラベル「ブルー・エンジェル」のついた塩化ナトリウムの入っていない滑り止め剤の販売を提唱、州にはさらなる規制を求めています。

しかし、塩ではないと結局ききめが弱く通行人にケガ人が出たりと市民からの批判も多いようで、塩の使用禁止を撤回したり例外を設けたりする自治体も増えているようです。

一方、日本の豪雪地帯でも滑り止め材として塩が使われるようですが、こちらでも環境配慮についての研究は進めらていて酢酸系凍結防止剤というのも出てきているようですが、むしろ原油高による経済的影響のほうが気になるようです!?

道路凍結防止剤“高値の塩” 原油高騰のあおり
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by yumikov | 2009-02-20 20:44 | 環境のこと

ベルリンより5時間の旅

今月頭にぷらっとプラハへ出かけてきました。
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冬のプラハは2度目で、前回は2002年から2003年の年越し。旧市街がまだクリスマスマーケットで賑わっていた時でした。

見たいものは既に一通り見ていたので、今回はのんびりと。ただ、足を運んでみたかったのがペトシーンの丘。ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』でザビーナがトマーシュに射殺されるという悪夢の舞台になった場所。
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朝には晴れていたのに、プラハ城を過ぎたあたりからまた雪が降り出し散歩にはおよそ向かない天気でしたが、屋台の焼き菓子Trdloを食べたり、木のおもちゃ屋さんを覗いたりと、なんのその。途中でストラホフ修道院の図書館内部も見ることができました。ペトシーンの丘は閑散としているかと思いきや親子連れなどで賑わっていて、夏などは気持ちがいい散策場所なんでしょうね。(写真はプラハ城からペトシーンの丘を望む)

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旧市街の窓辺にたたずむこの女性はどなた?

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カレル橋からプラハ城方面を望む。夜のプラハは雰囲気があります。

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宿からの眺め。
今回は旧市街中心部にあるアパートメントを借りました。食事の後でちょっと戻ったり、お茶を入れたり、なんだかプラハの住民になった気分です。年齢を重ねるごとに旅の仕方も変わってきたけれど、バックパックを背負ってホステルに泊まる旅もそろそろ卒業かな。

冒頭の時計の写真はプラハ中央駅のカフェにて撮影したもの。アールヌーヴォーの駅舎は必見ですが、なかでもこのかつての切符売り場を残したホーム直結の情緒あるカフェがまだ存在していたのが嬉しかったです。とはいえ工事中で、カフェのすぐ脇でガガガガガガッと穴が掘られていたんですけど、それでもオープンしていたのがさすが。

今回、メインストリートなどドイツと変わらない店が立ち並んでいるのに気づき、さらに西欧化が進んだなぁと思っていたのですが、この薄暗いカフェでケーキを食べていたら、共産主義時代のプラハにタイムスリップした気分になりました。

ベルリンからプラハまでは直行電車ユーロシティーで5時間の旅。週末旅行にお勧めです。
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by yumikov | 2009-02-17 05:14 | ベルリン生活のこと

ESD-J地域ブログ更新しました(2009年2月11日)

第4弾は、
ドイツのESD事情@学校教育 その4"まとめ"
ドイツの学校ESDの強み&弱みを私なりに簡単にまとめてみました。
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by yumikov | 2009-02-11 17:52 | 環境のこと

ドイツ暮らしのエネルギー@水編

ベルリンでは2009年1月から水道代が値上げとなり、ベルリナー・モルゲンポスト紙によれば一部で批判が出ているようです。なんでも、高層住宅や持ち家では従量課金の単価が下がった反面、基本料金が2倍となったようです。全体的に見ても、ベルリナーの負担は2.9パーセント増となるだろうとのこと。
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日ごろのエネルギーで私が一番ギャップを感じるのが、ズバリ「水」です。ドイツで暮らしていると、私たち日本人が日々の生活でいかにたくさん水を使っているかがわかります。なかには日本人にアパートを貸したがらない大家さんもいますが、それも致し方ないかな・・・と思ってしまうほど、水の使い方が違うと思います。

ベルリン水道公社によれば、ベルリナーは年間一人当たり平均42立方メートルの水を使用しています。一方、東京都水道局によれば、都民1世帯が年間使用する水量は、平均147.6~315.6立方メートル(※差は呼び径の違いによるもの)。※「呼び径」とは水を供給している水道管の直径の大きさのことで、一般家庭では13、20、25mmが多いそう。

東京都総務局によれば、平成17年時点での1世帯あたり人員数(東京都)は2.13人(東京都総務局 暮らしととうけい2008)なので、一人当たりで考えると・・・

都民 平均69~148立方メートル
ベルリナー 平均42立方メートル


どうもやっぱりベルリナーのほうが使う水の量が圧倒的に少ないみたいです。自分はどうかと言われると・・・、お恥ずかしながらベルリナー平均の1.7倍は使ってしまっています(汗)。できるだけ意識して努めているのですが、今回の検針はちょっとショックでした。→・・・っと修正です!検針票を読み間違えました!メーターの数値の差が今年の使用分なのに、数値そのままを読んでました・・・(汗)。正しくは2人で60立方メートルなので、ベルリナー平均を下回っております。パチパチパチ!そうだよなー、節水コマ使ってるし、さすがにそこまで多いはずがなかったのでした。

日本人とドイツ人では、生活習慣での水の使い方と水に対する意識がだいぶ違うと思います。

生活習慣によるものとしては、お風呂、洗濯、食器洗いなどがあると思います。
シャワー中心のドイツでは湯船のないアパートも少なくなく、毎日湯船につかる人はドイツにはあまりいないでしょう。洗濯機は、一般に節水型と言われる横ドラム式がドイツでは一般的です。また、ドイツの家庭のキッチンでは食器は手洗いでなく食器洗浄器を使うのが普通ですが、そのほうが節水になるようです。

意識による違いとしては、まず飲料水。
ドイツの水は硬度が高いため、炭酸を入れて飲みやすくしたミネラルウォーターを飲料水として買う人が多いようです。レストランに入ってもお水は注文するもの。日本のようにタダで出てきません。カフェなんかで頼めば水道水をただでもらえるところもありますが、水は基本的には「お金を払って買うもの」です。

ドイツは賃貸の場合、水道代は水道局にではなく家賃と一緒に大家さんに払うのが一般的です。これは、アパートで温水を作るためにかかる熱エネルギーとの関係によるもののようです。アパートごとに冷水と温水のメーターが別々についていて、それぞれに対して別の課金方法がとられています。この水道代は、年に一度の検針でチェックされて調整されるのですから、自分がどれくらいの水を使っているのかを意識させられる機会は年に一度。それなのにドイツ人のほうが節水なんですから、根づいた意識がだいぶ違うと思わざるを得ません。
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食器を手洗いする場合にも洗い方がかなり違います。「シンクに水をためて食器洗剤を入れて、そこで皿をじゃばじゃばと洗ってすすがずに乾燥・・・」というドイツ式にショックを受けた日本人も多いでしょう。

節水と同じくらい大切なのが、水を「汚さないこと」です。
食器洗いにしても、お風呂にしても、水をたくさん汚せば汚した分、浄水のために使われるエネルギーが増えることにつながります。自分が使っている水がどこから来てどこに流れていくのかイメージしてみると、自然と気をつけるようになります。

バーチャルウォーターという考え方もあります。実際に使っている水ではなく、農作物を育てるために使われる水を考えると、食糧自給率の低い日本はかなりの量の水を海外から輸入していることになります。「湯水のごとく」という表現にあるように水に恵まれた日本ですが、水資源の少ない他国から間接的に水を奪ってしまっていることになるのですね。
世界ではどんどん安全な水が得られないようになっています。その時に「あー、日本は水が豊かでよかった~」ではなく、自分の生活が世界に与える影響までを想像して、暮らし方を見直すことをしていきたいものだと思います。

ベルリンの水については過去の投稿「ベルリンの水について考える」もご参考に。
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by yumikov | 2009-02-10 20:22 | 環境のこと

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