ベルリンからローカルな環境政策や草の根NGO・市民活動、サステナブルな暮らしなどをレポート。


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カテゴリ:環境のこと( 158 )

もうたくさん!

ベルリンに戻って、映画『いのちの食べかた』の上映会をかねてちょっとした新年会をしました。オーストリア人の監督Nikolaus Geyrhalter氏の撮った食のドキュメンタリーですが、まさかナレーションが一切ないなんて!(ドイツ語版だろうが日本語版だろうが変わりなし。)映画を意識したわけではないけれど、この日の食事にはそういえばお肉は登場しませんでした。予定していた茶碗蒸しも仕込みが間に合わず。でもそれでよかったんですきっと。

不在中にドイツでは家畜飼料へのダイオキシン混入騒ぎがあったようで、卵など購入を自粛していた人もいるようです。普段口にしているものでも、どうやって生産されているのか知っているようで知らないことがたくさんあります。日頃から意識しておきたいですね。

さて、土曜にベルリンで「食」をテーマとした大きなデモが開かれます。
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題して、「こんな農業政策はもうたくさん!」
ベルリン中央駅前にて12時スタートです。
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by yumikov | 2011-01-19 06:10 | 環境のこと

グローバルネット記事『「反原発」から「脱原発」運動へ』

月刊誌『グローバルネット』で連載中の「ベルリン発サステナブルライフ考」。11月号ではドイツで今一番気になる話題、原子力発電所の稼働期間延長にクローズアップして、新しい市民運動のかたちを取り上げました。

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(以下、地球・人間環境フォーラム発行の月刊誌『グローバルネット』11月号より転載)

ベルリン発サステナブルライフ考
「反原発」から「脱原発」運動へ
翻訳者 ユミコ・アイクマイヤー

 脱原発を掲げてから10年、ついにドイツ政府は現存する17の原子力発電所の閉鎖を先延ばしすることにした。これまで原子力法等の改正により新設禁止や稼働年数制限などを定めて、段階的に原発を閉鎖してきた。それが9月の決定により各原子炉は平均12年の稼働延長となり、ドイツから原発が消えるのは早くとも2036年になる。決定から2ヵ月経った今も、政府と企業との密約スキャンダル、国内での法改正プロセスやEU(欧州連合)内での手続き問題など、関連の報道で目まぐるしい。再生可能エネルギー推進のための負担増を理由に来年の電気料金の大幅値上げも発表された。

 ところで今回の決定はあくまでも脱原発のタイミングを先送りするもので、ドイツの政治には原発推進の議論は起きていない。世論が脱原発を示しているからだ。延長が具体的に議論され始めた昨年からは市民の抗議活動も活発になり、4月や9月のデモにはそれぞれ10万人が駆けつけた。「原子力ルネサンス」ならぬ「反原発運動ルネサンス」(1980年代ドイツの反原発運動の再来)と報じられるほどだ。稼働延長決定後の世論調査では、メルケル政権の支持率はかつてないほど落ち込み、緑の党は過去最高まで躍進している。


グリーン電力を買うことで原発をボイコット

 しかし、市民運動も変化してきている。1986年のチェルノブイリの事故の後のこと。ドイツの小さな町シェーナウでは、原発のない未来を目指す市民グループが誕生し、最終的には電力網を買い取り、原子力ゼロの電力を町に供給することに成功した。EU指令により全面的に電力自由化された1998年からは、ドイツでは個人も電気の購入先を自由に選べるようになった。シェーナウの市民のようにもう闘わなくてもいいのだ。

 電力供給専門業社、地方自治体の電力公社、グリーン電力専門会社など、現在参入している電力供給者は900社以上。9,000もの電力料金体系がある。しかし実際はRWE、E.ON、Vattenfall、EnBWの四大コンツェルンが独占している状態だ。原子力と石炭火力発電が事業の柱を成す4社の発電量と供給量のシェアは実質8割にも上る。グリーン電力を選ぶ消費者も増えつつあるが、まだ1割にも満たない。そこで21の環境団体が結集し、4年前から「誰にでもできる脱原発」キャンペーンを行っている。原発や石炭火力発電から完全に切り離されたグリーン電力へ乗り替えてもらうのが目的だ。お勧めの供給者をピックアップしてPRしている。
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政治的な態度と消費行動の矛盾

 9月の10万人デモの後には「反原発を叫ぶ人の多くもまだ原発による電力を買っている」といった報道がされた。ドイツの発電における再生可能エネルギーのシェアは約6分の1。だがドイツにある4,000万世帯のうち、キャンペーン推奨のグリーン電力を購入しているのは80〜90万世帯。そのほかのグリーン電力を購入しているのが100〜200万世帯。もっと伸びてもいいはずだ。

 キャンペーナーのフローリアン・ノートー氏は「みんなグリーン電力にも替えない代わりにもっと安い契約にも替えない。難しく考え過ぎている」と言う。ドイツの電気料金は欧州でも最高値に近く、年々上昇している。確かに人びとがより安い電力へと流れないのも不思議だ。これまで小売りで50%、産業界では100%契約を変更したのに対し、個人は25%だという。

 一つには「グリーン電力=高い」という誤解がある。実際は、使用状況に合わせて選べば、お得になることさえある。簡単に試算できるwebもあるが、調べもせずに高いと考える人は少なくない。安定供給に対する不安も根強い。再生可能エネルギーだけでは供給が不安定になるのでは? 風のない日や雨の日は停電が起きるのでは? どんな契約でもコンセントから流れてくるのは同じ電気ということは案外理解されていない。保険や税金申告はどうなるのか? メーターも替えないといけないのでは? 小さな不安も腰を重くするのに足りる。実際の手続きは契約書に記入して送付するだけ。検針メーター番号と大まかな消費量がわかれば10分で完了する。

エコ電力は「ほんとにエコ?」

 グリーン電力はドイツでは「エコ電力」と呼ばれる。法的な定義がないため、さまざまなエネルギーミックスと質の電力が「エコ」「クリーン」といううたい文句で売り出されている。グリーン電力の認証制度もあるが、新しい発電所からの電力割合が高いことや、再生可能エネルギーへ投資していることなど、基準もまちまちだ。原子力や火力発電由来の電力をグリーン電力と交換する証書システムもあり、基準を知らないと望んだものとは程遠くなってしまう。コストから認証取得を諦める小規模事業者もある。こうした事情も消費者に判断を難しくさせてしまう。

 キャンペーンで勧めているのはGreenpeace Energy、EWS、Naturstrom、Lichtblickの4社だ。基準は、1. 原子力とは無縁 2. エネルギーミックスの少なくとも50%は再生可能エネルギー 3. コジェネレーションの割合は最大50%まで 4. ドイツ全域に供給できるーーことだ。PRしてもらえる企業にとってはありがたい話だが、キャンペーンはいかなる企業からも資金援助を一切受けていない。「電力公社の多くは再生可能エネルギーに移行しようと計画し資金も準備している。それをサポートすることも大切だが、原発がある限り投資は進まない。そのためキャンペーンでは、お金の流れを原子力産業ではなく、再生可能エネルギーに向けることを優先課題にしている」とノートー氏。

 キャンペーンのリーフレットは今年だけでも15万部が配られた。親を説得するために注文する子供もいるという。原発の稼働期間延長の発表後は、注文は増えているそうだ。キャンペーンはまだ続く。


エネルギーを選べる時代が来ている

 わが家はグリーン電力最大手のLichtblickと契約していたが、基本料の安いEWSに乗り替えた。従量課金の割合が高ければさらに省エネする気が起きる上、EWS社は再生可能エネルギーへの投資方法も透明性が高く、自分のお金が未来をつくっている実感がある。これからはグリーン電力同士を比較、検討して選ぶ時代だ。

 最後にノートー氏に、個人が電力を選べない日本のような国では何ができるかと尋ねてみた。「まずは個人も電気を選べるよう自由化の拡大を求めること。シェーナウ市民のように電力網を買い取ること。この二つは難しいけれど、自宅の屋根に太陽光パネルを設置するのは個人でもできる。資金的に難しければ市民発電所に出資するのもいい。学校などの屋根に太陽光パネルを共同で設置してはどうかな? 一番簡単なのは省エネすること。シェーナウの取り組みも省エネから始まった。誰でもできる。お金も節約できる。」


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政府の法改正案の議会への提出が明日26日に控えています。これを通過すれば脱原発の先送りは本決まりですが、それには大統領の署名が必要です。市民団体は反対署名を10万筆以上集めて大統領に先週手渡しました。署名は現在12万筆以上になっています。過去に大統領が政府案に署名をしなかったのは一度きりだそうです。はたしてヴルフ大統領は署名してしまうのでしょうか?
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by yumikov | 2010-11-25 17:16 | 環境のこと

A100が住民投票に持ち込まれる?

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リヒテンベルク地区の建設予定地付近のアパートにさげられた横断幕
「A100の計画にはここからここまでの分だけで1,600万ユーロかかる」

ベルリン市街で建設延長予定のある高速道路A100ですが、ひとまず次回の州選挙まで工事が見送られるということを先月あたりに読んでひと安心していました。

過去の投稿「A100を止めろ!
過去の投稿「アウトバーンA100計画が白紙撤回に?

次回の州選挙では緑の党が与党となる可能性が高いので、そうしたらもう延長の話も消えるのではと期待していたのですが、ここにきてCDUが州選挙と同じタイミング(2011年秋)で住民投票をしてはどうかと言い始めたようです。緑の党やFDPは住民の請願もないのに住民投票に持ち込めないと反対しています。

ところで、工事はストップしても、延長計画のあるノイケルンからトレプトウにかけての土地からの強制退去は進められているようで、対象区域にあるクラインガルテンでは300以上の区画が今月11月末で立ち退かなくてはなりません。ひどい話です。市民グループは強制退去の撤回を求めて運動しています。

CDUは住民投票に持ち込めば有利になると考えているようですが、実のところはどうなのでしょう?

上のアパートですが、あれ?ここも取り壊されるのかしら?と思ったらそうではなく、道2本ほど先に建設される計画です。騒音&大気汚染はもちろん、渋滞緩和どころか渋滞悪化につながると近隣住民からは歓迎どころか反対されています。
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by yumikov | 2010-11-17 05:24 | 環境のこと

ベルリンに緑の市長誕生か?

レナート・キュナストの出馬が昨日正式に表明されました。次期選挙でベルリンに緑の党の市長が誕生する可能性大です。
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今日の南ドイツ新聞には彼女のバックグラウンドなどが詳しく紹介されています。写真を見ると襟を立てちゃって「やってやろうじゃないのよ〜」といった風に見えますが(笑)、彼女は大体いつもこんな感じ。革ジャンにジーンズ、短いブロンドを逆だてた髪型は表情と相まってちょっと威嚇しているかのように見えますが、彼女のような人、私は結構好きです。(彼女が男勝りに育ったエピソードなども新聞では紹介されてます。)一度パネルディスカッションで見たことがあるのですが、いつでもどこでもキリッとして、辛辣にユーモアまじえてはっきり意見するところなんて、なんとも気持ちがいい。かつて消費者保護・食料・農業大臣としてドイツの有機農業の敷地面積を10年で20パーセントに引き上げるぞ!と意欲的な目標を打ち出したことなど記憶しています。(これは本当に意欲目標でしたが・・・)

ベルリンに本当に緑の市長が誕生すれば、これはすごいことです。これまでにもフライブルク市などで緑の党の市長は誕生していますが、州レベルではまだ前例がありません。ベルリンは単独で州扱いになる特別市のため、州レベルで緑の党が第1党に立つことになります。それに首都ベルリンの首長が緑の党なんて先行きがいいじゃありませんか!

次期選挙は2011年9月。がんばれレナート・キュナスト!
もっとグリーンなベルリンを見てみたい。
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by yumikov | 2010-11-06 22:53 | 環境のこと

ナラの木と熊

秋らしく背景画像を変えてみた。
いつだかの足元の葉っぱたち。

私のドイツの姓にはヨーロッパナラを意味することばが入っている。ここが日本なら家紋はきっとナラの葉っぱだろう。そんなことからナラの木に愛着を持ちはじめた。下の写真の若芽がヨーロッパナラ。周りに落ちてる葉もそう。カシワの葉に似たやわらかなぎざぎざの葉。
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ところで、このところ日本でツキノワグマが随分と殺されているらしいことが気になっていた。池田香代子さんのブログで「熊にドングリを」の記事を読んで、日本のナラ枯れ被害のことを知った。何年も前からひどい状況にあるにも関わらずまったく知らなかった。

ナラの木が病死して熊のエサとなるドングリが激減する→
エサを求めてクマが人里に降りてくる→
射殺処分される、ということらしい。

詳しい原因は知らないけれどヨーロッパナラはドイツで最もダメージを受けている樹種だそう。でもクマは困らない。ドイツには動物園以外にクマはいないから。ドイツでは確か100年以上も昔に野生のクマをすべて退治してしまったそう。ドイツワールドカップの年にドイツに迷いこんだ熊ブルーノが射殺された話を今泉みね子さんが書いていた。うちの近所の公園にあるクマの像には「憐れなブルーノ」といたずら書きされている。ベルリンに越してきたばかりの頃発見して思わず苦笑したのを思い出した。

秋になってから息子はポケットにどんぐりやら栃の実などを詰めてよく帰宅する。預け先のクリスティーナが丘のある公園に連れてゆき落ち葉や木の実を拾って遊ぶからだ。

私は田舎育ちとはいえ平野の田園地帯だったので山や森のことはまったく知らずに育ってしまった。自然のなかに出かけるときはポケット図鑑を持っていこうと思っているのについ忘れてしまう。「ママー、あの木はなんて名前?」「どうして病気なの?」なんて質問を息子に浴びせられる前に勉強しなきゃ。
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by yumikov | 2010-11-03 00:53 | 環境のこと

ベルリンの森

葉が色づいた今は森を散歩するのに絶好の季節。
トレプトウパークの脇から入るプレンターヴァルトのさびれた趣きも好きだし、グルーネヴァルトの山歩き気分も楽しい。今日はバルニム自然公園を自転車で走ってきた。

こないだは『ベルリンの秋』に登場するカールスホルストの森を散策。駅を降りて歩き出すとすぐに競馬場が見えてきた。競馬と言っても繋駕(きょうが)レースという2輪馬車に乗って競うものだそう。ヨーロッパではこのスタイルが人気だとか。へぇ〜、知らなかった。
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散歩していると秋の風物詩である凧揚げをする大人たちにたくさん出会った。息子はサイズアップした赤い長靴をはいて、でこぼこ道を自分の足でよく歩いた。落ち葉をばらまいて大はしゃぎ。
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ベルリンの約18パーセントが森だという。面積にして2万9,000ヘクタール。第二次世界大戦で少なくとも5,000ヘクタールの森が消失したが、その後アカマツが植えられた。ブランデンブルク州のほうが森林の面積が少ないという事実には驚く。

樹種別に見てみると、一番多いのがアカマツ(Kiefer)で68パーセントを占める。続いてナラ(Eiche)、ヨーロッパブナ(Rotbuche)、白樺(Birke)、ハンノキ(Erle)の順。ベルリンの森は氷河期に形成された地形の影響で、栄養の少なく保水力の弱い砂地が多い。そのためその条件下で成長できるアカマツやブナ、白樺などが多いのだそう。

葉が落ちる前にもう少し森へ出かけよう。
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by yumikov | 2010-11-01 07:07 | 環境のこと

原発延長審議を見守る人々

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薄ら寒い今日のベルリン。ただいま原発稼働延長に関連する法改正などが議会で審議されています。

今朝はドイツ環境自然保護連盟BUND(FoEドイツ)、ドイツ環境支援協会、グリーンピースなどの環境団体と、緑の党、SPD、左派党の野党、AttacやCampactなどが連携して早朝デモを行いました。

集まったのは2000人くらいかな?
議事堂と首相府の間の道にずらっと並びました。
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赤いSPDの支持者。ホイッスルをもらいました。
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緑はおなじみ緑の党。
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おや、Lichtblickさんは営業ですか?(グリーン電力会社)

声を張り上げる前にエネルギーをつけてもらおうと、主催者側ではデモの始まる前8時から朝食を振る舞いました。コーヒー、紅茶、ケーキ(え!朝からケーキ!?)。でも使い捨て紙コップはいただけませんね。SPDもBUNDも!
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Campactはプラスチックカップ。

デモ後は9時からブランデンブルク門前でデモ史上初?の議会パブリックビューイング。
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観光客相手の熊の着ぐるみも観客に埋もれてしまっています(笑)。

関連法に関する審議は午前中いっぱいは続くだろうということで、風邪のひき始めの予感がする私は切り上げてきました。
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by yumikov | 2010-10-28 18:52 | 環境のこと

「差出人に返送します」

このところ始めたtwitterではちょこちょこつぶやいていますが、まとまった時間がなかなかとれなくてブログはご無沙汰してしまっています。

こちらは今日のベルリン。放射性廃棄物を入れるドラム缶がズラリ。
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と思ったら連邦議会議事堂が隠れていました。
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このドラム缶はもちろん空っぽ。中に放射性廃棄物が入っていたらこんな風にお嬢ちゃんがドラム缶を叩いて遊ぶことなどできません。
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輸送用キャスクを模したトラックには「差出人に返送」の文字。核廃棄物を生み出したのは誰でしょう?
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これは原発の稼働延長に反対する人々のアクション。最終処分地を押しつけられるゴアレーベンを昨日出発したドラム缶が今日ベルリンに到着して、電力会社Vattenfall社経由で連邦議会議事堂前まで運ばれました。

私が到着したのはちょうどドラム缶がまたしまわれる前でしたが、アクションには300人ほど参加したそう。木曜日にはいよいよ連邦議会の決定が下されます。環境NGOや環境政党は木曜日の朝8時頃から朝食を用意してたくさんのデモ参加者を待っているそうです。
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by yumikov | 2010-10-26 05:15 | 環境のこと

ドイツでこそ水Do!(スイ・ドゥ!)

10月15日はBlog Action Day
世界各地のブロガーが同じ日に同じテーマで書くアクション。
ということで私も書いてみることにしました。

今年のテーマは「水」。
仲間がやっているキャンペーンをご紹介します。
その名も「水Do!(スイ・ドゥ!)」
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ペットボトルなどの使い捨て容器入りの水を買うのはやめて水道水を飲みましょう!というもの。

大学生の頃からだろうか、コンビニでPET入りのお茶などがどんどん増えて、海外から輸入された水を持ち歩くのが流行ったりして、日本の名水もどんどん売られるようになって・・・。子どもの頃は普通に水道水を飲んでいましたよね。

ところでドイツに来たばかりの頃、レストランで水を注文するのに抵抗がありました。「日本では店に入ればただで水がサービスされるのに、何故ビールより高いっ!?」と、ついビールを注文してしまいます(←好都合?)。(まぁ、ドイツでも水道水くださいって言えばただでもらえるけれど、注文する人が多い。)今も抵抗がないわけではありません。

ドイツでは飲料ボトルが有料(デポジット)なので使い捨て容器自体は少ない。けれど、水をわざわざ買う人が多い。瓶入りの水をケース買いして車で持ち帰る人をよく目にします。水を運ぶエネルギーと瓶を返却する手間(それにもちろんコスト)を考えれば水道水でいいやって思わないのかな?

ドイツでこそ水Do!(スイ・ドゥ!)キャンペーン、必要そうです。
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by yumikov | 2010-10-15 17:56 | 環境のこと

グローバルネット記事「ドイツ流休暇」とエコキャンピング

f0157115_17245015.gif月刊誌『グローバルネット』で連載中の「ベルリン発サステナブルライフ考」。9月号ではドイツ流の休暇の過ごし方&エコキャンピングを紹介しています。

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以下、地球・人間環境フォーラム発行の月刊誌『グローバルネット』9月号より転載)

ドイツ語で休暇はウアラウプと言うが、この言葉は不思議な威力を持つ。「担当者はウアラウプ中」と言われてしまえばドイツではもうあきらめるしか仕方がない。代理への引き継ぎもなく、担当者の休暇明けまで(しかも数週間も!)待たされるのはザラである。休暇がそれだけ国民の権利として浸透しているとも受けとれる。世界で最も海外旅行をする国民として首位に立つドイツ人。人気があるのは、マヨルカ島、トルコ、カナリア諸島、クレタ島、エジプト、イタリアなどの地中海沿岸やアルプス。一つの場所にとどまってゆっくり休暇を過ごすのがドイツ人の典型的なスタイル。

ハイキング&湖水浴&サイクリングが人気

 ドイツ人が休暇を過ごすのは海外ばかりではない。オランダ国境にある北海沿岸のフリースラントやバルト海などのビーチ、そして自然豊かなニーダーバイエルン地方でのスパなども人気だ。リゾートは根強い人気だが、1980年代以降、ツーリズムもサステナブルな方向へと向かっている。持続可能な旅行商品の認証マークや、自然公園の「自然を活用することで守る」取り組み、フライト利用での二酸化炭素(CO2)を寄付でオフセットする制度などいろいろあるが、今回紹介するのはエコキャンプ場だ。

 国内旅行の総宿泊数が変わらないなか、農家民宿や休暇用貸し住居、キャンプ、ユースホステル利用が近年見直されている。キャンプ場の利用者数は2009年の統計で9%もアップした。私たち家族も先日シュラウベタール自然公園までサイクリングし、湖畔(写真)でキャンプしたのだが、キャンプ場の設備やサービスは意外にとても充実していた。ドイツではキャンピングカーやトレーラーハウスなどでのオートキャンプが主流と聞いていたのだが、最低限の装備でも快適に過ごすことができた。トイレやシャワーなど清潔な衛生設備(写真)に、電気コンロや大きなシンクのあるキッチン、売店にレストラン。下手なホテルよりよっぽど快適だ。また、感心したのが水道のハイテクデポジットシステムだ。飲料水は水飲み場で汲めるが、シャワーやキッチンなど下水料金が発生するものは有料で、使った分だけ支払う。前金として5ユーロ払い、IDカードを受け取る。カードがないと水は出ない。使用分が利用時に見えるシステムは節水に有効だ。設備がバリアフリーなのはもちろん、おむつ替えスペースやベビーバス付きのファミリールームまである。自然環境にとけ込んだ遊具(写真)があり、レンタサイクルもある。子供もお年寄りも、赤ちゃん連れもハンディキャップを抱える人も、本格的にも気軽にも、車で来ても自転車でも、誰でもキャンプを楽しめるようにという配慮が随所でみられた。
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キャンプ場の環境マネジメント

 このキャンプ場ではエコキャンピングマネジメントを導入している。欧州の環境管理・環境監査スキームEMASに準拠してキャンプ部門のために開発されたもので、EUエコラベルの基準も取り入れている。これまでドイツ、オーストリア、イタリア、スイスの計250以上のキャンプ場がECOCAMPING e.V.という団体から認定を受けている。ドイツでは1割近くがエコキャンプ場になっている。日本でも環境配慮型のキャンプ場はあるが、外部監査が入って認定を受けたり、明確な基準を公表したりしているところは見当たらない。

 マネジメント導入に当たっては、過去3年間の資源・水消費およびごみの排出量から、CO2排出量を割り出し、3年分の対策プランを練る。キャンプ場は団体から専門的なアドバイスを受けられる。現地訪問や環境マネジメントに関するワークショップ、経営者および従業員向けの講習などもある。建物の新改築に当たっては、省資源や資源効率に配慮し、その土地に適した植生を用い生物多様性を守る近自然的な場づくりをすることなどがポイントとなる。

 新しくキャンプ場を作る際には立地分析を行い、客層やインフラ、リスクなどを分析把握し、交通網との接続や、競合の有無、環境負荷とそれをいかに相殺できるか、どのようなレクリエーション設備が必要か、どんな自然体験プログラムが提供できるかなどを考える。
テーマ別セミナーで取り上げるテーマは環境から安全性、運営まで多岐に渡る。環境に関するものでは、木材ペレットや太陽熱・地熱・コジェネレーション等による温水供給や暖房、ソーラーパネル設置、建物の断熱・換気技術、省エネ意識喚起、廃棄物の発生抑制と分別徹底のアイデア、節水技術、雨水利用、安全な清掃用洗剤と従業員訓練、舗装しない道づくり、近自然的な遊具、自然体験プログラムなどがある。マネジメントは覆面調査や利用者アンケートによってもチェックされる。

 このようにエコキャンピングマネジメントの導入は、キャンプ場側には、顧客満足の向上、エネルギー・水・廃棄物のコスト削減、運営組織の改善、作業の安全性や健康保護の効率化、広報活動による国内外の市場開拓、新規顧客獲得と常連客の定着というメリットがある。また、キャンパーへ土地の自然や生物多様性、文化を体験的に伝えることでもあり、経営者そしてスタッフの環境意識を高めることでもある。ECOCAMPING e.V.の取り組みは、国連ESD(持続可能な開発のための教育)の10年のドイツオフィシャルプロジェクトにもなっている。自治体への働きかけも功を奏して、各州環境省の助成を受けた企業との協働プロジェクトなども次々と進んでいる。こうしてリューゲン島やバルト海沿岸、オーストリア・スイス国境のボーデン湖周辺、南西の黒い森地方などでエコキャンプ場が増えている。

移動は短く、気は長く

 旅好きのドイツ人。もっと国内旅行にシフトすればどれほどの経済効果になるだろうか。ドイツ人の休暇の過ごし方は素朴で質素だが、休暇の長さを考えれば影響力は計りしれない。それになんといっても交通手段の環境負荷は大きい。車社会ドイツも健在だが、格安航空会社の台頭で、長距離列車が通る場所へも人びとは気軽に飛ぶようになった。もっと移動距離を短くして列車に乗れば、車窓を眺めながらビールでも飲んで、家族や友人と普段できない話ができるかもしれない。整備されたサイクリングロードや自転車持ち込み可能な電車などの恵まれた制度は、どこの国にでもあるわけではない。活用しない手はないのだ。

 さて、私も電車に揺られて、この夏最後のウアラウプに出かけるとしよう。
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休暇の過ごし方なんていうのはもちろん人それぞれです。フライトとホテル(食事付き)パッケージツアーに半年も前から申し込んでマヨルカ島のビーチでなんの心配もなしに10日間という人もいれば、バックパック抱えてネパールへひとり旅という人もいるし、家族でユースホステル泊もあれば、トレーラーハウスを牽引して気ままな国内旅行をする老夫婦、女友だちだけでスパでラグジュアリーマッサージも。

休暇になにをするかはともかく、日本と比べて大きく違うのは休暇がかなり市民権を得ているということ。それでもこのあいだ新聞で、休暇の申請を前もってしない人が多くて職場で影響が出て困るというような記事を読みました。法律上、「○○日前までに申請すること」というような社則を作れないようです。

字数の関係上書けなかった部分として、ドイツ人ツーリストの負の影響というのがあります。

たとえば、ドイツ人のこれまでの休暇の典型は「ビーチで横たわる」というものでした。陽の当たる季節の少ないドイツでは、陽のさんさんと射す南国は憧れの地。スペインのマヨルカ島はその代表ですが、そこではなんでもドイツ語で事足りるそう。ドイツ人にとってのハワイと言ってよいでしょう。そこでホテル客が消費する水の量たるや、なんとドイツ人の自国での消費の5倍だそう。気候が違うのでしかたがないかもしれませんが、旅の恥は云々ではないですが自分で払わないでいいなら気が済むまでシャワーを浴びちゃおうという人はどうしてもいるでしょう。

また地中海岸ではこれまで約1万2千の生物種が確認されていますが、その多様性がどんどん失われているそうです。ビーチ開発のためにセイヨウモンクアザラシなどの土地の希少動物が脅かされています。また、33種あった海鳥の9種が姿を消し、500種の植物種が絶滅の危機にさらされているそうです。日本でもこのようなことはありますがそれらは海外からの旅行者のためでしょうか?でも地中海リゾートへ一番多く詰めつめかけているのはドイツ人です。

夏は登山、冬はスキーとドイツ人が詰めかけるアルプスでは、道路や駐車場、別荘などのインフラのために埋め立てられ、自然が切り刻まれた。需要に対応しようと追加で滑走路をつくるために傾斜地が伐採され土壌の侵食を引き起こしています。

旅のスタイルも多様化しているこのご時世、皆さんはどんな旅を選びますか?
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by yumikov | 2010-09-29 17:18 | 環境のこと

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